低酸素トレーニングが4時間の壁を破った!

オープン当初から通って頂いているMさん(私と同学年)に初サブフォー体験記を寄せていただきました。なかなか越えられなかった壁を打ち破った感動が伝わります。

7年前、ちょっとやそっと太っても着れていたドレスが入らなくなり、体重増加に歯止めが効かなくなっていた頃の話です。子供の頃から運動は苦手でしたが、私の体型を見るに見かねた家族に背中を押され、意を決して近所のスポーツジムに通い始めました。どうやって運動したらいいかもわからないまま数週間が過ぎ、体重も体型も全く変化の兆しもなかったため、思い切ってパーソナルトレーナーにお願いして自分に適しているダイエットの仕方を教えて頂き、3カ月で10キロの減量に成功しました。その体重をキープするためにランニングを始め、私のマラソン人生が始まったのです。

運動が苦手だった割には10キロ、ハーフとトントン拍子に完走を積み重ね、1年目で北海道マラソンに出場してフルマラソンを4時間30分でゴールできるまでになりましたが、担当トレーナーが転勤でいなくなってしまいました。途方に暮れていたちょうどその頃、札幌駅近くに新しいフィットネスジムができると聞きつけ、大手のマシンジムと違う「動ける体づくり」というコンセプトに惹かれ、オープンとほぼ同時にSAMに入会しました。それまで体幹の弱さが際立ち、苦労していたのでサスペンショントレーニング、バイパー、ピラティスと初めて経験するトレーニングメニューは新鮮で、実力のあるトレーナーさんばかりだったのでトレーニングはとても充実していました。その後陸上競技出身のトレーナーさん専属パーソナルトレーニングに変更し、自分の弱いところを見てもらい、より自分に適した体幹トレーニングを教えて頂ける事になりました。

しかし、フルマラソンのタイムはなかなか4時間の壁を破れず、年齢的な体力の衰えも感じつつ、あっという間に数年経ってしまいました。もう自己ベスト更新は難しいかと半ば諦めかけていた、ちょうどその頃、SAMに得体の知れない「低酸素トレーニング室」が出来るという噂を耳にしました。これはトップアスリートが大会の前に行う「高地トレーニング」と同じようなものらしいです。以前テレビでシドニーオリンピックマラソン金メダリストの高橋尚子さんが標高1600mのボルダーに行って、ものすごく苦しそうに走っていた番組を見たことがあり、自分も高地トレーニングしてみたいという憧れは持ちつつ、一市民ランナーが高地で合宿なんて夢のまた夢と諦めていました。その高地トレーニングが山に行かなくてもSAMでできる、しかも北海道ではまだどこにもそんな施設はないなんて夢のようでした!矢も盾もたまらず体験トレーニングを受け、低酸素トレーニングコースに申し込みました。結果が出るまでは少し時間がかかるだろうと言われていましたが、「とにかく信じるしかない、もうこれでダメなら自己ベスト更新とサブフォーは無理」、と思い2月の愛媛マラソンまで残り一ヶ月、週に3回低酸素トレーニングをすることにしました。


低酸素トレーニングはたった30分、トレッドミルで走るだけで、終わった後も疲労感はほとんど残らず、一ヶ月しっかり低酸素トレーニングをしつつも、レベルアップしてる実感はなかったので、なんとなくまた4時間の壁に跳ね返されるのかなあと、半ば諦めの気持ちと少しの期待を持ってスタートラインに立ちました。愛媛マラソンは去年も走ったコースで、急な坂が前半、後半に入ってくるのでタイムは出しづらい大会です。サブフォー狙うためには平均キロ5分40秒で走り通さなければなりませんが、ペースダウンも考え、キロ5分20秒のペースで走る事にしました。低酸素トレーニングを何回か繰り返すうちにキロ5分ペースに上げて走ってもあまり呼吸、心拍数共にそれほど苦しく感じなくなっていたので、通常酸素濃度でキロ5分20秒ペースは余裕がある気がしました。いつもなら足が持つのかとか心拍数が上がり呼吸が苦しくなるのではと不安にかられますが、レベルは違えど「オリンピック金メダリストと同じトレーニングをした」という余裕がメンタルにも良い影響を与えてくれたのかも知れません。後半の坂道はいつもは苦しい展開になるはずが呼吸は乱れる事なく走り続ける事が出来て、この時初めて「低酸素トレーニングが効いてるかも」と実感しました。いつもなら後半ペースがた落ちとなるところ、最後まで楽にペースを維持することができ、とうとう4時間以内でゴールラインを越え、もう手が届かないものと思っていた夢の3時間台、サブ4を達成しました!

しかし、低酸素とは言えたった30分、週三回、大してキツい実感もなく、やりきった感の全くないトレッドミルでのランニングが一ヶ月でそれほど成果を出すものだろうか?今回は単なる偶然かも知れないという疑念は払拭できず、とりあえず、一ヶ月後の徳島マラソンでも結果が出せたら確信が持てると思い再び低酸素トレーニングを継続してレースに臨みました。気温は愛媛マラソンと同じくらいで、コースは平坦でタイムが出やすいため、愛媛マラソンで得られた自信も後押しして、積極的に走りました。しかし、途中30キロ地点から雨、強風にヒョウが降る厳しい天候に襲われ、低体温になりながらもなんとか粘り、走り続ける事が出来ました。やはり呼吸や心拍数数は安定していたことが粘りにつながったのでしょう。気象条件は良くなかったのですが前回の愛媛マラソンに近いタイムでゴールでき、再びサブ4を達成できました。ここで、「疑心」は「確信」に変わりました。「低酸素トレーニング、スゴイ!」今まで、厳しく辛いトレーニングをしなければ結果は出ないと思い込み、追い込みすぎて故障して挙げ句の果てに結果は出ないということを繰り返していたのに、たった1、2ヶ月の、ほとんど「やりきった感」のない気楽なトレーニングが私の殻を破ってくれるなんて想像もしていませんでした。さらに、以前ではレース後は体の痛みや疲労のため、しばらく走れなくなっていたのですが、今回徳島マラソンから帰ってきてもすぐに普通にトレーニングできる体になっている事には本当に驚きました。SAM代表曰く「低酸素トレーニングは活性酸素除去能力が増加する」ためでしょうか?

数多い北海道のスポーツジムでまだどこも取り入れていない低酸素トレーニングが、初めてSAMに来てくれたことに感謝します。また、SAMのブログでは低酸素トレーニングの効用がたくさん書いてあり、現役のスポーツドクター(SAM代表)が科学論文を解説しているだけあって非常に説得力があり参考になります。心肺トレーニング以外のダイエットやアンチエイジングにも効くとのことなので、今後はそちらにも期待して低酸素トレーニングを続け、更なる自己ベスト更新にも挑戦していきたいと思います。

これまでの「キツイトレーニングこそ結果を生む」「走った距離は裏切らない」といった常識にとらわれているランナーさんのなんと多いことか。逆に、厳しいトレーニングや過走行で故障を繰り返してたのが伸び悩みの原因だったということにそろそろ気づきましょう。Mさんは、パフォーマンスを上げながらも、脚に負荷をかけ過ぎない低酸素トレーニングが優れたトレーニング方法であることを実証してくれました。低酸素トレーニングでイノベーションを起こします。

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