厚底シューズの出現が何を変えるか?

箱根駅伝やオリンピック選考会のMGC(マラソン・グランンド・チャンピオンシップ)で、ナイキのズームX ヴェイパーフライ ネクスト%が席巻しました。これまでの常識だった「エリートランナーは薄底軽量シューズが最も早く走れる」という固定観念を覆すイノベーションが起こりました。

どこがイノベーションなのか?二つあると思います。一つは「エリートランナーも脚に衝撃は伝わらない方がいい」と、もう一つは「シューズで防ぎきれなかった衝撃をできるだけ膝に伝えないために、足本来の衝撃吸収機能を発揮させるようなシューズを作る」

いくらトレーニングを積んだエリートランナーでも、フルマラソンが高速化するにつれて衝撃はダメージとなります。ならば、できるだけシューズで吸収してあげようと考えたのは自然な流れ。ただ、厚くなれば重くなる、衝撃吸収と反発という相反する機能を持たせなければいけない、という矛盾をテクノロジーで解決したのは見事だと思います。こんなに分厚いのにびっくりするくらい軽い、そして、柔らかいのに堅い。これがひとつ目のイノベーション。

もう一つのイノベーションとして、Nikeは「シューズで全ての衝撃を取り除くことは不可能である。ならば、足本来の衝撃吸収を促すシューズを狙った」のではないかと考えています。つまり、足底やアキレス腱などの衝撃吸収能力を呼び覚ますようなシューズを作りたかったのではないでしょうか?

実はこの ヴェイパーフライ ネクスト%は、万人が速く走れるシューズではないと言われています。実際試してみて、ダメだったという方も少なからずいます。もちろん色んな要因はあると思いますが、多くの人が「かかとから着地すると走れたもんじゃない」と言っています。まあ、シューズの外観だけ見ても明らかですけどね。

シューズの裏です。右がかかとで左(黒い部分)が爪先です。この細くてとんがった形状でかかと着地したら不安定以外の何者でもないでしょう。それに比べて前足部は幅広いです。そして、実際このシューズでかかと着地してみたら、グニャグニャでまともに走れませんでした。参考までに、アディダスのアディゼロ ジャパン5の写真と比べてみます。

かかとの形状、明らかに違いますね。どう考えてもヴェイパーフライ ネクスト%は「フォアフット着地を促すシューズ」なのではないかと思います。なので、エリートランナーだけにメリットがあるのではなく、市民ランナーが故障予防のため、フォアフットランニングを身に付けるためのシューズでもあり得ると思います。まあ、そのために3万円だせるかどうかは別として。ナイキの他のシューズも同じようなコンセプトが入ってると思いますので、試してみてはどうでしょう?

というわけで、結論。

ヴェイパーフライ ネクスト%が履きたかったらフォアフットランニングせよ。

この意見はNikeの公式見解ではなく、私の勝手な憶測に過ぎないことをお断りします。でも、いいシューズだと思いますよ。半額になったら買おうかと…

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