
人間の体の重要な構成成分であるタンパク質は、常時古くなったものを壊して新しいものに作り変えられています。しかし、タンパク質に糖が結合(糖化)すると、壊すことが難しくなり、古いまま残ってしまうようになります。これが老化の一因とされる糖化現象です。糖質の摂り過ぎによってさらに糖化は加速します。例えばコラーゲンが糖化すると、皮膚にシワができ、骨がもろくなって骨折の原因になり、血管は固くなって動脈硬化から脳梗塞、心筋梗塞に至る可能性があります。
糖にもいくつか種類があり、代表的な糖はブドウ糖(いわゆる血糖値は血中ブドウ糖濃度のこと)ですが、最も糖化を起こしやすいのは果糖で、たんぱく質と結びつく力は10倍から100倍とも言われています。かつて果糖は血糖値を上げないためヘルシーだと言われてたこともありましたが、現在では中性脂肪を増やし肥満の原因になるなど良くない作用が多いとされています。ちなみに、ブドウ糖一分子と果糖一分子が結合したものが砂糖です。ちなみに、安くて甘みが強いためによく使われる「果糖ブドウ糖液糖」は、単に果糖とブドウ糖を混ぜ合わせたものです。
問題は、糖質に強力な中毒性があることです。そしてそこに大きなビジネスチャンスがあり、利益の追求が認められる資本主義社会において、我が身を守るのは困難です。