つまさきが先か、かかとが先か

「つまさきが先だろうとかかとが先だろうと体が受ける衝撃は同じです。」

あ、ランニングの話です。もちろん速度が同じで、履いてるシューズの影響を除外すると言う条件で。

「着地衝撃を減らすにはフォアフットが良い」って言ってなかった?もう宗旨替え?と思われてます?

実は、どちらもトータルの着地衝撃は同じなんです。違いは着地衝撃を吸収する部位の違い。

かかと着地(ヒールストライク)で膝関節を伸ばした状態で着地した場合、衝撃はかかとから2つの関節(軟骨)を経て下腿の骨(脛骨)に伝わり、膝関節(半月板)に達するまで、全て骨と関節軟骨で吸収されます。この間、筋肉による衝撃吸収はほぼ起こらず、ほぼダイレクトに膝関節まで届きます。

一方、フォアフットの場合、最初に足底のアーチがつぶれ、筋肉(赤点線)が引き延ばされることによって衝撃を吸収します。

さらに足首が曲げられる方向に力が働き、アキレス腱とふくらはぎの筋肉が引き延ばされつつ張力を発生し衝撃を吸収します。

このようにヒールストライクは「骨と軟骨」が衝撃吸収の主役で、フォアフットは「腱と筋肉」が主役です。

衝撃吸収能では圧倒的に「腱と筋肉」の勝ちです。

そして、フォアフットでもヒールストライクでもトータルで受ける衝撃は同じなので、膝までにあまり衝撃吸収できないヒールストライクは膝とその上の部分で衝撃を吸収しなくてはならず、これが故障の原因となります。

そして、耐久性においては「軟骨」が弱点となり、最も不安定な関節である「膝」にダイレクトに衝撃が達してしまうヒールストライク走法で半月板損傷などの関節破壊が起こるわけです。

筋肉は鍛えられますが、軟骨は鍛えられず、しかも現時点では一度壊れると元の状態に回復するのは難しいです。(繊維軟骨という、ちょっと性能の落ちる軟骨に置き換わる可能性はあります)

もちろんフォアフットと言えども、いきなり腱や筋肉に大きな力が加わると故障します。ゆっくり大事に鍛えましょう。

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