私の勤めてる病院は整形の単科病院です。整形外科しかありません。なので、腰や膝などが痛かったり、怪我をした患者さんが治療に来る病院です。たくさんの患者さんが手術を受けに来ます。みんな整形の手術です。それ以外の病気を治しに来る人はいません。(私の「薬を使わない生活習慣病外来」に来る人はたま〜にいます。)
ある程度の年齢を越えると、ほとんどの患者さんは、高血圧、糖尿病など、なんらかの病気をもっています。そして、多くの患者さんは自分の病気について理解してません。
「なんの薬飲んでますか?」と聞いても答えられない人が多いです。薬の袋を引っ張り出して見せようとします。別に薬が見たいわけじゃないです。あなたが自分の病気を理解してるかどうか知りたいだけです。理解してるどころか、自分がなんの病気にかかっているかさえ知らない人もいます。病院にかかりさえすれば何とかしてくれると思ってる人が多いです。
残念ながらそれでは病気は治りません。高血圧、糖尿病など生活習慣病のほとんどの薬は対症療法であり、根本的に“治す”ことはできません。なので一生病院に通い続け薬をもらい続けることになります。病院にとっては優良顧客です。
そして、そのような病院通いを続け、薬を真面目に飲み続けても、動脈硬化が進み、やがて脳梗塞や心筋梗塞など色々な合併症を起こしていきます。
良心的なお医者さんは「食事に気をつけて運動してください」と言います。でも内心は「どうせやんないだろう」と思っています。少なくとも私はそう思ってました。いえ、今もそう思ってます。