痩せたいのについつい食べ過ぎてしまう。なかなかダイエットがうまくいかない人の悩みですね。この、「食欲のコントロール」がダイエット成功の鍵なわけです。食べ過ぎてしまう原因は「意志が弱い」という心の問題と捉えられがちですが、どうやら、単なるホルモン分泌のせいじゃないかということがわかってきました。そして、最近流行りの、あのダイエットも、この作用を利用したものでした。
2009年の大阪大学の研究です。この研究では、食欲をコントロールしていると言われるホルモン、ペプチドYY(PYY)とグルカゴン様ペプチド−1(GLP-1)と運動(激しい運動と、穏やかな運動)の関係について調べています。
結果として運動によってその後の食事摂取量は減り、
1)PYYは運動が激しいほど多く分泌される。
2)GLP-1は運動の激しさには関係なく分泌は増えた。
ということが分かりましたが、個人差が大きく、その平均値を比較することにあまり意味はないかと思います。
特筆すべきは
3)運動によるGLP-1分泌には個人差があり、GLP-1がたくさん出てる人は、運動後の食事摂取量が少なかった。
つまり
「運動しても食欲が減らない人はGLP-1分泌が少ない」
と言えるのではないでしょうか。
このGLP-1による食欲抑制を利用したのが、最近流行りの「GLP-1ダイエット」です。
正直言って、高額なことと、まだ長期服用の副作用がはっきりしないことからオススメはしません。たぶん、やめた途端に激しくリバウンドするんじゃないかと想像してます。
しかも、直接GLP-1を注射しなくても、自然にGLP-1を分泌させる方法がたくさんあるのだから、手を出さない方が賢明だと思います。